炎を噴き上げ墜ちゆく機体を見て、美しいと思った。 君の始まりの日へ 青い空に白い線を引きながら、機体が旋回する。 撃ち放ったミサイルは逃げ惑う敵機との距離を確実に詰めつつある。 ――次だ。 サイファーは敵機の反応がレーダーから消えるのを見届ることなく、次の獲物に狙いを定める。 敵機が墜ちてゆく姿を眺めるのは、全てを終わらせてからでも遅くない。 全てを見届ける必要などなく、任務完了後に終焉を見られればそれで良いのだ。 レーダーからは着実に敵影が消えつつあった。 今回、円卓と呼ばれるベルカ絶対防衛戦略空域B7Rに侵入し、周辺の状況を探る任務を与えられた。 ガルム隊の2機だけで、だ。 制空権を巡って各国のエースが飛び交うこの場所で、どれだけ飛ぶことができるのか。 ――生き残るだけでなく、な。 背後を取った赤いタイフーンに機銃を叩き込みながら、サイファーは微かに笑う。 空を飛ぶことだけが自分の全てだ。 その中に、叩き落とした機体の美しさと大空を独占できる喜びがある。 金が欲しいわけではない。 ただ、この空を飛ぶためだけに邪魔者を消す。 消えゆく姿は美しく、一石二鳥でもあった。 『こいつらはもう終わりだ、ガルム1。 フィニッシュに取り掛かろう。』 僚機からの無線を聞きながら、最後の1機をロックオンする。 ――見敵必殺、といこうか。 トリガーを引く。 ――火を吐いて落ちろ。 『全機撃墜を確認。 任務完了、基地に戻るぞ。』 赤い燕が、翼をもがれて円卓に消えゆく。 その姿を見て、薄く笑みを刻んだその口元から溜息が漏れた。 濡れた吐息は妖精の耳に届くことなく、風防に溶けて消えた。 この空を飛ぶ。 円卓も例外ではない。 大空を舞う鷲は小鳥を蹴散らし、今、支配者へと変貌を遂げる。 ------------------------------------------------------ リハビリ文でZEROです。相変わらずの駄文ぶり。 需要ないけど戦闘機愛加熱中。 サイファーがただの変態です本当に(ry 危うさを書くにはどうしたら良いのか? |